たすけあいのこころが共同募金のルーツ

昔、スイスの小さな村で1人の牧師が、生活に困っている人や病人、老人を助けるために道端の木に「与えよ、取れよ」と書いた箱をつるしておきました。
これをみた村人の中で、多少とも余裕のある人はその箱の中にいくらかのお金を入れ、困っている人は箱の中から必要なだけお金を取っていきました。
この「たすけあいのこころ」が赤い羽根募金の始まりと言われています。
赤い羽根募金には、そんな優しい気持ちがつまっています。

共同募金運動について

共同募金運動は、住民相互のたすけあいを基調とし、地域福祉の推進を目的として、誰もが住みなれた地域で安心して暮らすことができる福祉コミュニティづくりへの住民の参加を促し、実現するための多様な民間社会福祉活動を財源面から支援する役割を果たすことが求められています。

・法律上の位置づけ【社会福祉法 第112条】
共同募金とは、都道府県の区域を単位として、毎年1回厚生労働大臣の定める期間内に限ってあまねく行う寄付金の募集であって、その区域内における地域福祉の推進を図るため、その寄付金をその区域内において社会福祉事業、更生保護事業その他の社会福祉を目的とする事業を経営する者に配分することを目的とするものをいう。

・実施主体
共同募金運動は、民間の社会福祉活動の資金として活用されるため、民間団体である都道府県共同募金会が都道府県を単位として実施しています。
石川県共同募金会にお寄せいただいた寄付金は石川県内の社会福祉事業に使われ、国外等で使われることはありません。 また、共同募金会以外には、共同募金を行ってはならないと法律で定められています。【社会福祉法 第113条 第3項】

「赤い羽根」の由来

共同募金のシンボルとして親しまれている「赤い羽根」が、共同募金運動のなかで登場したのは、第2回の共同募金運動からでした。
第1回の運動では、募金を行った証としてブリキのバッジを使用していましたが、バッジ以外に何か他のものはないか検討が行われました。
1948年頃、アメリカでも、水鳥の羽根を赤く染めて使っており、それにヒントを得て、日本では不要になった鶏の羽根を使うことになり、共同募金のシンボルとして、幅広く使われています。
ちなみに、共同募金運動は世界の43の国や地域で行われていますが、赤い羽根を使っているのは、日本と南アフリカの2カ国だけです。